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【対談】サム・アルトマン(OpenAI)ーAI時代のプライバシーと人類の未来:「人間らしさ」の証明とは?〈要約版〉

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IAPP Global Privacy Summit 2025 現地レポート[Vol.1]

2025年、世界最大級のプライバシーイベント「IAPPグローバル・プライバシー・サミット」の舞台に、今まさに時代を動かしている3人が集結しました。

本記事では、「AI時代のプライバシーと人類の未来」をテーマにした対談の模様を、わかりやすくお届けします。

◆ この記事でわかること
===
・AIの発展とプライバシーの保護が共存するためには何が必要か。
===

登壇者

Moderator: Bojana Bellamy, CIPP/E, President, Centre for Information Policy Leadership
Sam Altman, CEO and Co-founder, OpenAI, Chairman and Co-founder, Tools for Humanity
Alex Blania, CEO and Co-founder, Tools for Humanity

転載:IAPP Global Privacy Summit 2025

AI時代の幕開け

———司会(Bojana):皆さん、こんにちは。この25周年を迎えたIAPP(国際プライバシー専門家協会)の場に、サム・アルトマンさんとアレックス・ブラニアさんという素晴らしいゲストをお迎えできることを嬉しく思います。私はCIPL(情報政策リーダーシップセンター)で活動していますが、今日のテーマは「AI時代のプライバシーと人類の未来」。AIの発展とプライバシーがどのように共存していけるのか、皆さんと一緒に考えていきましょう。サムさん、まずは今AIの最前線で何が起きているのか、教えていただけますか?

———Sam:ありがとうございます。AIの進歩はここ数年で急激に加速しており、特にGPT-3.5以降の変化は顕著です。今や、エージェント型AIとして、推論を行い、大量のデータを統合し分析できるモデルが実現しています。現在、数億人がこうしたAIを利用していますが、近い将来、数十億人規模にまで拡大するでしょう。AIは生活や仕事のあらゆる場面に深く入り込み、私たちのパートナーとなっていくのです。

———司会(Bojana):そうですね。私自身も、AIがもっと自然に私たちの生活に寄り添うことで、テクノロジーとの関わり方が変わるのではないかと期待しています。目や手首が疲れずに済む日が来るといいですね(笑)。アレックスさん、物理学者としてのバックグラウンドを持ちながらAIに取り組むあなたは、どう見ていますか?

———Alex:私は量子コンピュータの分野でAIを活用していましたが、AIは社会全体に大きな恩恵をもたらすと信じています。ただし、その力が大きい分、リスクもあります。私は規制の必要性も認めていますが、規制はどうしても技術の進化に追いつけません。だからこそ、私は技術そのものを使って課題を解決するアプローチを重視しています。AIの進化を止めるのではなく、技術と社会が共に歩む仕組みを作ることが重要です。

技術と社会の共進化 —— フィードバックループの重要性

———司会(Bojana):規制とイノベーションのバランスは、このコミュニティでも大きな関心事です。サムさん、社会と技術の共進化をどのように考えていますか?

———Sam:すべてを事前に予測することはできません。だからこそ、技術が社会に与える影響を観察し、問題があれば素早く対応できるフィードバックループが不可欠です。たとえば、今では多くの人がAIに対して悩みを打ち明けています。医師や弁護士に認められている秘匿特権のようなものが、AIにはまだありません。このような新しい現実に、社会は新しい枠組みを作って対応していく必要があります。AIと人間の関係は進化していくのです。

———司会(Bojana):フィードバックループが鍵ですね。私たちも、これまでの法制度では追いつかない変化に対応するため、規制当局や企業と共に新たな道を模索しています。

AI時代に必要な「Proof of Human(人間である証明)」

———司会(Bojana):それでは、次のテーマに移ります。アレックスさん、あなたの取り組んでいる「Proof of Human(人間である証明)」について伺いたいと思います。AIが人間のように振る舞う今、どのようにして本物の人間であることを証明するのか。これは私たちプライバシーの専門家にとっても非常に興味深いテーマです。

———Alex:私たちがTools for Humanityを立ち上げたのは約5年前です。サムと私は、AIが今後ますます進化し、いずれオンライン上で人間とAIの区別がつかなくなる未来を見据えていました。そこで必要になるのが、「Proof of Human」です。SNSなどでやり取りしている相手が本当に人間かどうか、確認できる仕組みが必要になります。

そのために私たちは「Worldcoin」というプロジェクトを立ち上げ、虹彩スキャンを用いた個人認証を行っています。これにより、AIボットではなく、実際の人間であることを証明できます。この仕組みは、インターネット全体にとって新しい基盤となると信じています。

———司会(Bojana):SNSで誰が本当に人間なのかを確認できる、そんな未来が現実になろうとしているのですね。でも、そうした仕組みが社会に広がるためには、ネットワーク効果が重要です。どのようにそれを広げていくのですか?

———Alex:私たちは、デジタルトークンを配布することでネットワークを拡大しています。PayPalが初期にユーザー獲得のために行ったように、新規ユーザーが参加するインセンティブを作っています。また、私たちの技術はオープンソースで、分散型に運営されています。ニューヨーク大学やバークレー大学など、複数の大学が計算処理を担当し、中央集権的な管理を避けています。

プライバシー保護と匿名性設計

———司会(Bojana):プライバシー保護の視点で懸念する声もあります。どう設計されていますか?

———Alex:プライバシー保護は私たちの最優先事項です。データはマルチパーティ計算(MPC)で分散管理され、個別の機関が保持することで、中央集権的に集めない設計です。さらにゼロ知識証明を用いて、サービス間でのやり取りでも匿名性が保たれます。これにより、本人確認はできても個人情報は守る仕組みを実現しています。

———司会(Bojana):なるほど、技術的な裏付けがあるのですね。でも、規制当局や政策立案者との対話も必要ですよね。アレックスさん、どう取り組んでいますか?

———Alex:私たちは規制当局と定期的に対話し、技術の改善を続けています。意見を真摯に受け止め、必要な調整を加えています。また、今後は規制当局側にももっと技術者が関与することが必要だと考えています。

プライバシーの再定義と未来への提言

———Sam:AIと社会の関わりが深まる今、プライバシーの再定義が必要です。たとえば、Worldcoinのように、誰が人間かは証明するが、個人情報は知られない。こうした新しい枠組みが、AI時代には求められています。AIと人が密接に対話する今、その対話をどう守るのか。これは社会全体で協力して作り上げるべき課題です。

———司会(Bojana):私たちは、企業や規制当局と共に、責任ある技術開発を進めています。リーダーシップがそのトーンを作り、プライバシーを尊重しながらイノベーションを促進する道を開いていきましょう。

以上

※全文翻訳番の記事をご要望の際はお問い合わせより「全文翻訳版を希望」の旨ご連絡くださいませ。無料にて提供させていただきます。

===

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