デジタル領域の拡大を「信頼につながる取り組み」へ
非公開(国内企業)
プライバシーセンターの全面リニューアルに向けた取り組み
デジタル領域の拡大に伴い、プライバシーセンターにおいても、従来の設計では対応しきれない状況が生じることがあります。
今回ご紹介する企業においても、同様の課題に直面していました。
新しい領域の広がりにより、それまで想定されていなかった形でのデータ活用が始まったことが背景にあります。こうした変化の中で、ユーザーに対して「どのようなデータが、どのように使われているのか」を適切に伝えることの重要性が高まっていきました。
意図しない不安や誤解を生まないようにすること、そして安心してサービスを利用してもらうこと。そのための説明責任と透明性を担保する場として、プライバシーセンターのリニューアルが進められました。
当初は対応を目的とした取り組みとしてスタートしましたが、最終的には、「わかりやすさ」と「親しみやすさ」の両立を意識した設計へと見直しが進められました。
本記事では、当時のやり取りや資料等をもとに、約9ヶ月にわたる取り組みのプロセスを整理してご紹介します。
※プライバシーセンターとは
企業が「どのようにデータを取得し、どのように使うのか」をユーザーにわかりやすく説明するためのWebページです。従来のプライバシーポリシーに加えて、データ活用の考え方やFAQ、問い合わせ窓口などをまとめ、ユーザーとの信頼関係を築く役割を持ちます。
プロジェクト概要
クライアント | 非公開(国内企業) |
テーマ | デジタル領域の拡大に伴うプライバシーセンターの全面リニューアル |
期間 | 約9ヶ月(2025年にかけて、複数フェーズに分けて実施) |
支援範囲 | 要件定義 → コンテンツ設計・ドラフト作成 → デザイン → ユーザーヒアリング → コーディング → 納品 |
プライバシーテックの提供価値
業務理解にもとづくコンテンツ設計
複数のサービスや事業にまたがる業務内容について、共有された情報を整理し、ユーザーに伝わる言葉と構成へと再設計しました。
企画からデザイン・コーディングまでの一貫対応
ワイヤーフレーム作成からデザイン制作、HTMLコーディング、実装まで一貫して対応し、クライアント側での作業負担の軽減につなげました。
ユーザーヒアリングによる客観性の担保
制作途中にユーザーヒアリングを実施し、設計者側の思い込みを排除。「伝わるか」を実際のユーザーの声で検証しました。
わかりやすさとブランドの両立
イラストや図解などのビジュアル要素を取り入れ、プライバシーという堅いテーマを直感的に理解しやすい形で伝える工夫を行いました。
① デジタル領域の拡大により、既存の設計では対応しきれない状況に
背景には、デジタル領域の拡大があります。扱うデータの種類や取得の場面が増えたことで、既存のプライバシーセンターでは必要な情報を十分にカバーしきれない状態となっていました。
従来の前提で設計された構成では、新しいサービスやデータ活用の広がりを横断的に説明することが難しくなっていきます。
必要な事項の不足は認識されていたものの、「どこをどのように見直すべきか」を限られた時間の中で判断することは容易ではありませんでした。法令やガイドラインの理解といった専門性に加え、プライバシーセンターとしてのあるべき姿を客観的に捉え直す必要があったためです。
こうした状況を踏まえ、外部パートナーの活用が現実的な選択肢として検討されました。構築実績や一貫した支援体制が評価され、今回の取り組みが開始されています。
② インプットから納品まで、9ヶ月にわたる取り組み
プロジェクトは、事業構造や業務フローに関するヒアリングから始まり、その内容をもとに構造化と設計が進められました。
複数のサービスにまたがるデータの取り扱いや、ユーザーが意識しにくい形でのデータ取得(例:サービス利用時に自動的に取得されるアクセス情報など)については、社内では前提となっている一方で、外部からは把握しづらい側面があります。こうした内容を整理しながら共有していくプロセスは、状況を客観的に捉え直す機会にもつながります。
整理された内容をもとにワイヤーフレームが作成され、不足しているコンテンツが明確化されていきました。その後、内容の精緻化を経て、デザインフェーズへと進んでいきます。
この段階では、イラストや図解などのビジュアル要素を取り入れ、ユーザーが直感的に理解しやすい構成が検討されました。プライバシーというテーマは堅い印象を持たれやすいため、心理的なハードルを下げる工夫として位置づけられています。
検討は段階的に進められ、具体的なアウトプットが共有される中で、全体の方向性への理解も深まっていきました。また、構成からデザインに至るまで一貫性を持たせる設計も、重要なポイントとなっています。
コーディングおよび納品フェーズでは、細かな確認と調整が重ねられました。あわせて、ユーザーヒアリングもプロセスに組み込まれ、実際の利用者の視点を設計に反映することで、内容の妥当性を検証する取り組みが行われています。
③ 「読まれる」プライバシーセンターへの変化
公開後のプライバシーセンターでは、情報理解を支援するためのコンテンツや、関連情報を参照しやすくする導線が整備されました。こうした取り組みにより、社内外で一定の反応が見られています。
特に、専門的な内容を補足しながら読み進められる構成としたことで、理解しやすさに関する評価が寄せられるようになりました。従来は専門的な内容が利用のハードルとなっていた側面もあり、その点に対する改善の方向性が見えてきています。
また、社内においても変化の兆しがあります。従来は特定の部門が中心となっていたプライバシーセンターの運用が、複数部門が関わる取り組みへと広がりつつあります。
リニューアル後のプライバシーセンターは、関連情報を一元的に参照できる場としても機能し始めています。情報が集約されたことで、社内外双方にとって利便性の向上につながっています。
こうした変化を通じて、プライバシーに関する情報発信が特定部門にとどまらず、事業全体に関わるテーマとして捉えられる傾向が見られるようになっています。
④ 長く使われ続けるプライバシーセンターへ
今回のリニューアルは、単なる刷新にとどまらず、継続的な活用を前提とした設計が意識された取り組みでもありました。
従来は制度変更やサービス追加に応じて個別に対応する側面が強くありましたが、今回の見直しでは、将来的な変化にも一定程度対応できる構造や表現が採用されています。
例えば、情報の整理方法やコンテンツの粒度については、特定のサービスや一時的な仕様に依存しすぎない形で構成されています。これにより、大きな改修を前提とせず、継続的に更新・運用できる構成とされています。
また、利用者が基本的な理解を得られるコンテンツも、基盤として位置づけられています。個別の情報提供にとどまらず、「理解しやすい構造」を整えることが重視されました。
プライバシーセンターは、頻繁な更新そのものよりも、必要な情報に安定してアクセスできることに価値があります。今回の取り組みは、そうした考え方への転換を含むものでもありました。
※本記事は当時のやり取りや資料等をもとに、内容を整理・再構成しております。
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